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ジェニーハイ1stミニアルバムを聴いて感じる可能性

あぁ!もう。

「ジェニーハイのテーマ」が頭の中でこだましている。

なんなんだこのクセの強さは。

 

 

川谷P率いる異色のバンド、ジェニーハイの記念すべき1stミニアルバム「ジェニーハイ」が10月17日に発売されました。

 

 

収録曲

 

収録曲

1片目で異常に恋してる

2ランデブーに逃避行

3強がりと弱虫

4スーパーマーケットフレンド

5ジェニーハイのテーマ

6東京は雨

 

 

以上の6曲。

すでにYouTubeでは、「片目で異常に恋してる」「ランデブーに逃避行」「ジェニーハイのテーマ」が公開されています。

 


ジェニーハイ「ジェニーハイのテーマ」

 

感想

イッキュウのチカラ

アルバムを聴いて何を一番思ったかというと、中嶋イッキュウさんの七変化さです。

 

印象に残らないアーティストは、どの曲を聴いても同じように聞こえるというのが一つにあります。

 

それがないんです。

なにが要因かはひとつに絞れないでしょうが、大きく起因してるのはイッキュウさんの歌唱力だと感じます。

 

 全体的には切なさを感じる歌声ですが、その中でも「ランデブーに逃避行」と「強がりと弱虫」の歌い分けをできるというのは、ほんとうにすごいと思います。

 

このアルバムを聴くまで、僕は中嶋イッキュウという人を過小評価していました。

 

 

耳から離れない音楽

冒頭でも触れましたが、「ジェニーハイのテーマ」。

メンバーがそれぞれ自分のことについてラップで語るんですが、それが耳について離れません。

 

特に川谷さんの

 

ギターをかき鳴らして 雑音を消して

 

のところはかっこよすぎです。

ラップの内容はよくよく考えるとなかなか毒々しいんですがね。

 

 

くっきーさんと小藪さんの表現力は流石だなと思い、イッキュウさんはラップ調でも魅力がある声をしてるなと思う。歌が上手い人と言うのはそんなものなんでしょうか。

 

 

がっきーさんは・・

もうゴーストじゃないですね。

 

でも特典映像を見たら、新垣さんがゴーストになってしまった理由も、その性格からなんとなくわかるような気がしてきます。

言葉では表現しづらいので気になる人は見てみてください。

 

 ピアノは別格の上手さだと素人が聴いても分かります。

 

まとめ

総じると、デビュー作からなかなか完成度の高いアルバムになってると思いました。

 

そしてもっとおふざけ曲が多いのかと思ったら、意外と真面目にいい曲が多かったです。

 

個人的には「東京は雨」と「ジェニーハイのテーマ」がすごく好きです。

 

ちなみに4曲目の「スーパーマーケットフレンド」は、川谷さんが歌ってるんですが、これがアルバム全体のいいバランスをとっているように思います。聴き飽きないために。

歌える人が2人いるというのも、強みかもしれません。

 

 

まだ1作だけなのでなんともですが、「ふざけててもなんかいい。」本当にそんなバンドです。

 

2作目以降がどうなるのかは、全くと言っていいほど想像できませんが・・・

まあそんなところもジェニーハイらしいといえばらしいですが。

よく言えば、未知の可能性を孕んでるともいえます。

 

とりあえず今回の曲は本当に名曲揃いだと思いますので気になる方はぜひどうぞ。

 

 

 

余談

上に張ったYouTubeのリンク「ジェニーハイのテーマ」なんですが、特典DVDにも含まれているんですが、ちょっと異なるものになっています。

 

そういう遊び心も嬉しいですね。

【ジェニーハイ】新曲「ランデブーに逃避行」はかなりのお遊び曲?【解釈と感想】

10月4日にジェニーハイの新曲「ランデブーに逃避行」のライブ映像がYouTubeにて公開されました。

 

ジェニーハイは、BSスカパーの番組「BAZOOKA!!!」の知名度をあげるべく結成されたバンドだそうです。

メンバーは5人からなり、吉本新喜劇座長の小籔千豊さん、野性爆弾のくっきーさん、ゲスの極み乙女。の川谷絵音さん、ピアノ演奏家で作曲家の新垣隆さん、tricotの中嶋イッキュウさんです。

異色の中の異色ですよね。

 

デビュー曲は「片目で異常に恋してる」。YouTubeでは2018年10月6日現在では800万回以上再生されています。

 

そして今回の「ランデブーに逃避行」は、10月17日発売の1stミニアルバム「ジェニーハイ」の収録曲ともなっています。

 

 

曲を聴いた感想は、かなり遊んでる曲だなあという印象でした。

作詞作曲を手掛ける川谷さんはツイッターでこの曲を「ふざけエモというジャンル」と言っています。

 

歌詞は確かに遊んだところが多いと思いました。

 

「らんらんランデブー」

「りーりーリアリティー」

「メタでぶー」

「逃避行なんだわい」

等々。

 

ゲスやindigoではなかなか見ることのできない歌詞です。

メタでぶーって何?と思いますが、メタボリックの「メタ」と、太るという意味での「でぶー」の造語ですかね。

なんにせよ、ランデブーと掛けられてて上手いんですが。

 

 

しかし、「ただのおふざけ」ではないのが川谷さんのすごいところ。ふつうに、聴いていい曲なんですよね。心を揺すぶる力がある。

 

一番印象に残ったのは、サビの「りーりーリアリティー」のところで、最後が音が上がらないところ。

ふつうは、そこの音は上げようとしますよね。そこが川谷さんの作る曲らしさであるんですが、盛り上げようとしない。

 

えっ?ってなって印象に残るんですよね。「明日からだーだーダイエット」のところでも、ここで「だーだー」という響きを持ってこようとするでしょうか?

 

えっ?ってなって引っ掛かる。最初は違和感なんですが、何回か聴いているとだんだん心地よくなってくる。

 

あとは、イッキュウさんの声のよさが引き出された曲になっているかなと思いました。この点に関しては、「片目で異常に恋してる」よりも。

 

 

そして「ふざけエモ」の「エモ」の部分は、まあ、最近の言葉「エモい」のエモなんだと思いますが、

 

「ジョブズみたいにならなきゃ」

「歴史に残らなくちゃなのに」

「何かしたいのにしたくない」

 

などの歌詞に色濃くでているかと。

 

ここらへんは、現代人の悩みを強く捉えたところだな、といつもながら感服しました。

「エモい」の言葉の定義自体、ハッキリしたものはないんですが、なんとなくわかる気がします。自分は特別なんだ、と、実際の現実と。

 

あとは、何回か歌詞に出てくる「宇宙服」という言葉。ここがすごい。

Aメロの宇宙服と、サビの宇宙服は、違う意味を持っているように聞こえます。前者は、「やりたいこと」の宇宙服で、後者は「逃避行のため」の宇宙服。

 

対局にあるほど違う意味だけど、同じ言葉をもってくることの上手さに脱帽です。エモをより増長させてきます。

 

そんな感じで歌詞にも色んな工夫が凝らされている楽曲となっていると思いました。

 

 

この曲を聴いて、ジェニーハイのミニアルバムを買おうと思う人は少なからずいるんじゃないでしょうか?

僕はそのひとりです。

 

「片目で異常に恋してる」が一発屋じゃないということがこの曲で分かり、ジェニーハイってふつうにいいバンドじゃね?と川谷さんの思うツボにハマっていってる次第でございます。

 

異常、脈絡もなく個人的な解釈と感想でした。

みなさんもぜひ、一度「ランデブーに逃避行」聞いてみてください。

【ゲスの極み乙女。】2018ライブの感想・報告書

ライブに行ってきた。

 

ゲスの極み乙女。のワンマンツアー「ゲスなのか、タコなのか」。

 

indigo la Endのライブには行ったことはあるが、ゲスの極み乙女。については。今回初めてでした。

 

そもそも、ライブというもの自体これが2回目なんですが・・・

 

 

最初のindigo la Endは、

 

「ホンモノを生でみたい」

 

という欲求から、ライブに行ったんですが、それがかなり良いものだったので、今回またライブに行こうと思いました。

 

 

ライブの雰囲気としては、indigo la Endよりは「ライブ的」な曲が多く、盛り上がりも大きいです。

 

しかし、やはり川谷さん主導のバンドのためか、「とにかく盛り上がる」という一般的なライブのイメージとは少し離れて、

 

「音楽を楽しむ」

 

という、多少オーケストラ観賞的な要素のあるライブになっていると思いました。

 

 

ここでの「川谷さん主導のバンドのためか」というのは、川谷さんが人見知りで、「盛り上がってこう」的な人柄ではないことから、ということです。

人見知りというのは本人談です。

 

 

 

ただやっぱり、盛り上がるところは盛り上がる。

 

「キラーボール」なんかはライブ定番曲で、「ランランララン」のところは川谷さんが観客にマイクを向けてくれたりするので、非常にノれました。

 

 

ライブにおいていいことの1つに、自分のお気に入りの曲を生で聴ける、というところがあります。

 

前回のindigoのライブでは、「悲しくなる前に」を聴いて感動しすぎて少し泣いてしまったのは内緒の話。

 

今回は、「イメージセンリャク」がそれでした。

 

さよならと言えなかった

幸せにはできなかった

 

ここがまじで響きます。

泣いてはないですが、来て良かったと思いましたね。

 

 

あとは、「もう切ないとは言わせない」。

 

これがまた、CDで聴く印象と、生で聴く印象が全然違った。

 

CDだとアップテンポのわりに、落ち着いたイメージだったんですが、生で聴くと「ゲスの極み乙女。ってバンドだったんだなぁ」

 

ってイメージになりました。

 

こういう刺激を受けられるのも、ライブならではの良いところだなぁと思いました。

 

 

開幕の「戦ってしまうよ」もかっこよかったなあ。

「僕は芸能人じゃない」は、ライブですごく盛り上がる曲でした。

「ふつうに道端で叫んでたら不審者。音楽だから言えること」という川谷さんの話も聞けましたし。おもしろかったです。

 

 

そろそろ終えたいと思いますが、あとゲスのライブのいいとこ1つ。

 

ゲス然りindigoでもそうですが、トークが楽しい。川谷さんメインで話すんですが、誰かをイジったり、自虐ネタだったり。

これもライブの醍醐味だと思います。それが面白いというのもゲスのライブが楽しい要因の1つだと改めて感じました。

 

 

金を払って行く価値があるライブでした。

毎年やってほしいなぁ・・ワンマン。