コーヒーのリラックス効果と覚醒効果【おもしろい珈琲の効能】
こんばんは、戌吉です。
コーヒーは1日3杯飲むといいとか、カフェインのとりすぎは良くないとか、巷では様々なコーヒーが健康に及ぼす情報が流れています。
僕の場合はあまりそういうことは気にせず、ただ香りを楽しむだけなんですが、そういう情報の寄せ集めの中から、ふと疑問に思ったことがありました。
コーヒーはリラックスできる
コーヒーは覚醒効果がある
ん?
リラックスできて、覚醒するの?どゆこと?
これらは相対する状態ではないでしょうか?
もし、リラックスできたうえで頭も冴えたらこの上ない最高状態ですが、果たしてコーヒーはそんなに完璧な飲み物でしょうか?
コーヒーのリラックス効果
一般的には、香りを嗅ぐとリラックスできるという情報が多いと思います。コーヒーの香りを嗅ぐと、脳にα波が流れるというような意見です。
これは確かにわかる気がします。自家焙煎の店なんかに入ったら、店内の香りで脳がふわっと浮くような感覚を何度も経験したことがあります。
なるほど、香りを嗅ぐとリラックスできる、と。
ん?なんかネットサーフィンをしてると、こういうページを見つけました。
香りから生まれる、 「癒し」と「集中力」。 | 全日本コーヒー協会
ふむふむ。コーヒーのリラックス効果と集中効果について実験をしてみたと。
リラックス効果に関する実験は、異なるコーヒー6種類を数十秒間、被験者に嗅いでもらい、その間の脳波を測定するというもの。
結果は面白いもので、蒸留水の匂いを嗅いでいるとき(無臭状態)の状態を基準とすると、α波がそれ以上の豆と、以下になる豆に分かれたということです。
無臭状態よりもα波が少なくなる豆が存在する!?
びっくりな実験結果です。
それらの豆は、マンデリンや、ハワイ・コナの品種。これらのコーヒーは飲むとα波が普段より少なくなるというのです。なんというびっくりな結果でしょうか。
逆に、グアテマラやブルーマウンテンという種類のコーヒーは、α波が無臭状態の時よりも多くなったというのです。これが、僕らが本来コーヒーの効能だと思っている結果ですね。
こういう意味もあって、ブルーマウンテンは価値が高いんでしょうか。
よりリラックスを求めたい時はコーヒーの種類にも気を遣ったほうがよいといえますね。なるほどー。
そして次に述べる集中力に関する実験が、こちらのリラックス(α波)効果に関する実験と面白い相関をとっています。
コーヒーの覚醒効果
上記リンクの2つ目の実験です。
P300という脳波があるそうなんですが、こちらは集中力に関する脳波だそうです。
こちらも、α波測定の際と同じ6種類の豆と無臭状態という条件下で、以下のような実験が行われたようです。
低い音に混じって高い音が聞こえたら、なるべく早くボタンを押す。上記リンク先の記事では、感覚器官(耳)が音をとらえてから、脳が認知するまでの速さ(潜時)が情報処理速度だとし、これを集中度としているようです。
まあ、わからなくもないですね。
そして実験結果。
先の実験でα波が少なくなった、マンデリンやハワイ・コナが潜時が小さい、つまり、集中力が高いという結果になったというのです。
これはうますぎるほどに負の相関がとられてますよね。リラックスはしないけど、集中力が高まる。まあ、考えてみれば当然の結果ですが、香りでリラックスしないコーヒーは、集中力が高まるということです。すごくサッパリした結果ですね。
逆にα波が多くなったブルーマウンテンやグアテマラでは、潜時が大きくなった、つまり集中力が低下したという結果だったようです。
モカマタリなんかは特に目立った相関がないので、すべての豆についてリラックス度と集中力に負の相関はあるとは言えませんが、実験なんてそんなものでしょうし、何より結果がおもしろいですよね。
色々考えさせられます。
まとめ
1つの実験からリラックスと集中力について述べてきましたが、あくまでこれは「香り」が及ぼす影響です。
その限りでは、コーヒーには「リラックスと覚醒」うある意味矛盾している効果があるという疑問にたいしては、
これらは共存せず、リラックスできる豆では集中力が低下し、逆にリラックスできない豆では集中力があがる
とざっくり説明できるようです。
これだけならかなりさっぱり説明できたようですが、コーヒー豆は飲むのが前提ですから、そうなるとカフェインの影響も考慮しなくてはなりません。
ではリラックスできる(α波が多く発生する)コーヒー豆を、嗅ぐのではなく飲んだらどうなるのか。
香りではリラックスするけど、同時にカフェインを摂取したらどうなるのか??
謎が深まりますね~
どこかでそういう実験もなされているのかもしれませんが、とりあえず今回は香りが及ぼす影響についてということで、ここまででまとめておこうと思います。